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熱中症注!!

2015年07月14日
環境や社会の変化にともない、近年ニュースなどでよく見聞きするようになった熱中症。
熱中症は、夏の強い日射しの下で激しい運動や作業をする時だけでなく、身体が暑さに慣れない梅雨明けの時期にも起こります。また屋外だけでなく、高温多湿の室内で過ごしている時にもみられます。症状が深刻なときは命に関わることもありますが、正しい知識があれば予防することができます。熱中症を知り、自分でできる熱中症対策を心がけましょう。

★熱中症の起こりやすい時期は、“真夏”と“梅雨どき”
◇真夏の気温が高いとき
8月の日中、最高気温が高くなった日に熱中症の患者数が増加してい
ます。また熱帯夜が続くと、夜間も体温が高く維持されてしまうため、熱中症が起こりやすくなることがわかっています。
◇梅雨の晴れ間や、梅雨明けの急に暑くなったとき
6月後半〜7月の晴れ間や、梅雨明けの蒸し暑くなった時期にも熱中症は多く見られます。この時期は身体がまだ暑さに慣れていないため上手に汗をかくことができず、体温をうまく調節できないからです。暑い日が続くと、次第に身体が暑さに慣れてきます。これを「暑熱順化」といいます。

★熱中症をおこしやすい年代
熱中症には誰もが注意する必要がありますが、その中でも特に熱中症を起こしやすい年代があります。男性では0〜4歳、15〜19歳、55〜59歳、80歳前後に、女性では0〜4歳、80〜84歳に熱中症発症のピークがあります。10代〜60代では男性のほうが熱中症で亡くなる割合が高くなっています。この理由として、男性の方が青年期のスポーツ時の運動強度が高く、中年期にかけては仕事による身体のへの負担が大きいためだと考えられます。

熱中症を発症させる要因がたくさんあります。体調を崩していて体力がない、食事をしていないため食事からの水分摂取も少ない、お茶とアルコールには利尿作用があり水分補給にはなっていない、暑くても我慢して冷房を入れない、トイレを気にして水分を控えているなど、いずれも熱中症の引き金になります。

★熱中症予防のための効率的な水分補給
一般的に、人は1日約2.5Lを体内から失います(尿:約1,500ml、不感蒸泄※:約900ml、便:約100ml)。夏場は汗をかく分、意識して水分の摂取を心がける必要があります。
※ 呼気や皮膚から失われる水分
水分補給として一度に大量の水を摂取すると、かえって体内の電解質バランスを崩して体調不良を引き起こしてしまいます。飲む量は、かいた汗の量を目安にし、汗で失われる塩分(ナトリウム)もきちんと補給しましょう。

近年、増加している熱中症。日常に潜む危険や救急処置など正しい知識を身につけて、暑い季節も安全に過ごしましょう。